フリーランスが法人化するメリット

会社員を辞めて個人事業主のフリーランスプログラマーとなり収入が増えてくると考えることがあります。

個人事業主じゃなくて法人化したほうがいいんじゃないのか

です。

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法人はコストがかかる

個人事業主に比べて法人はコストがかかります。

しかも、フリーランスプログラマーの会社の社員は基本的に1人だけですから、そのコスト負担は社員数の多い会社と比べて相対的に大きくなります。

  • 法人税
  • 税理士報酬
  • 社会保険料

法人税

法人も個人と同様に納税が必要です。

個人事業主が法人化する自分が代表の法人が納税し、さらにその法人が支払った役員報酬(給料)から自分も納税することになります。

これだけ聞くと1人会社なのに法人と個人で二重に税金を払うのはバカバカしい感じがしますが、こうしたほうが個人だけが納税するよりトータルで得なのです(ただし、それなりの売上があることが前提)。

税理士報酬

個人事業主であれば会計ソフトで自分で十分に決算書を作れます。

法人では会計ソフトを使っても、決算処理だけはプログラマーが自分でやるのは無理があり、税理士に頼まざるをえないと思います。

税理士とクラウド型の会計ソフトでデータ共有し、基本的にメールでやりとり(打ち合わせや電話はコストがかかるので)、とすることで、値下げ交渉はできるとは思いますが。

社会保険料

個人事業主だと国民健康保険と国民年金に強制加入です。

それが法人になるとたとえ社員1人でも社会保険に強制加入となります。

この社会保険料は国民健康保険と国民年金セットに比べてかなり高くはなりますが、高いなりのメリットはあります。

個人事業主だと社会保険に加入したくでもできません。

そのため、社会保険については法人化のデメリットというよりもメリットと考えられます。

逆に売上に対して社会保険のコストが大きいと感じるようであれば、法人化は見送ったほうがいいかと。

信用メリットはない?

世間一般的には法人化のメリットとして、税金以外に「信用」が挙げられることが多いようです。

しかし、フリーランスプログラマーが信用のために法人化したという話は聞いたことがありません。

人を雇って事業を大きくしたほうがいい仕事であれば、法人のほうが人が集まりやすいでしょうが、IT業界だと人を雇っても右から左に客先常駐させるだけのSES会社になりがちですし。

フリーランスのエージェント経由で仕事をすることが多いと思いますが、顧客はエージェント会社と契約するため、プログラマーが個人事業でも法人でも関係ありません。

エージェントを経由せずに顧客と直契約も場合も法人化したほうが都合がいいと言われたことも、他のフリーランスプログラマーからそんな話を聞いたこともありません。

少なくとも僕の経験ではIT業界では法人化による信用メリットはないように思います。

まあ、もし僕が発注元の担当者でも法人か個人事業主かなんて基準で発注先を選ぶことは絶対にしませんけどね。

このIT業界で重要なのは技術力であり、法人化するだけで選ばれるんだったらみんな法人化しますよ。。。

会社形態も同じ理屈

法人化する場合、現在4つの会社形態があります。

  • 株式会社
  • 合同会社
  • 合名会社
  • 合資会社

現在、合名会社・合資会社の新規設立はほとんどなく法人化するなら実質、株式会社か合同会社かの2択です。

どちらを選んでも税制上は違いはありません。

節税のために法人化するのであれば株式会社でも合同会社でも同じということです。

合同会社は株式会社はより設立費用が安く、毎年の決算公示費用も不要です。

しかし、世間一般的には合同会社より株式会社のほうが「信用」があるとされているようです。

それもIT業界では前述のように個人事業主だろうが法人だろうが関係ないのと同様、合同会社より株式会社が信用できると考える人などいないように思います。

ちなみにGAFA企業のうち、Google、Apple、Amazonの日本法人はすべて合同会社です。

最大のメリットは給与所得控除

個人事業主の所得は以下のように計算しますよね。

個人事業主の所得 = 売上 – 経費

税金は所得が多いと高くなりますから、税金を安くするためには経費を増やせばいいわけです。

それに対して、会社員など給与所得者の所得は以下のように計算します。

給与所得者の所得 = 給与収入 – 給与所得控除

つまり、給与所得控除とは個人事業主の経費に相当します。

給与所得者といってもスーツ代とかいろいろ経費がかかるだろうから、そうした費用を給与所得控除として差し引いて所得を算出するというわけです。

そして給与所得控除額は以下のように給与収入に応じて決まっています。

給与収入 給与所得控除額 計算例
180万円以下 給与収入×40%
65万円に満たない場合には65万円
年収180万円なら
控除額は72万
180万円超~360万円 給与収入×30%+18万円 年収300万円なら
控除額は108万円
360万円超~660万円 給与収入×20%+54万円 年収500万円なら
控除額は154万円
660万円超~1,000万円 給与収入×10%+120万円 年収700万円なら
控除額は190万円
1,000万円超~1,500万円 給与収入×5%+170万円 年収1,000万円なら
控除額は220万円
1,500万円超 245万円 年収1500万円以上は
控除額は245万円

個人事業でプログラマーをやっていれば上記の給与所得控除額が経費としてかなり多いと実感できるのではないでしょうか。

しかも、交通費、PC代、資料代などの経費は給与所得には含まれません。

それらは法人の経費とするのが普通だからです。

自分の会社の唯一の社員である自分が必要な交通費もPC代も資料代もすべて会社が払うことに反対する他人は存在しませんから。

例えば、役員報酬(給与)が年1,000万円なら給与所得控除として220万円も所得から差し引くことができます。

個人事業を法人化する一番のメリットはこの給与所得控除と言えるのではないでしょうか。

役員報酬を経費にできるルール

それなら、

売上から経費を引いた残り全額を給与として自分に支払えば一番節税できるじゃないか

・・・と考えがちですが、さすがにそこまで世の中は甘くありません。

個人事業主が法人化する場合、自分は法人化した会社の役員になるはずです。

そして役員の給与は「役員報酬」として一般社員の給与とは税務上の扱いが異なります。

法人にとって給与は経費です。

例えば売上すべてが給与に消えれば法人の所得はゼロです。

そして役員報酬は以下を満たした場合のみ法人の経費となります。

  • 定期同額給与(例えば毎月同じ金額)
  • 事前確定給与(期首から3ヶ月以内に決定)

つまり、「今月は売上が多いから役員報酬を増やそう」とかはダメなのです。

逆に売上がなくても役員報酬は(基本的には)支払う必要があります。

客先常駐のプログラマーであれば売上はある程度安定していますので、役員報酬の決定でそれほど悩まないと思います。

自社サービスを開発してるとかだと一寸先は闇ですから相当悩むでしょうけどね。

社会保険に加入できる

前述の通り、個人事業主では社会保険に加入したくでもできません。

法人化すれば社会保険に加入できる、・・・というより強制加入となります。

国民健康保険・国民年金に比べれば保険料は高くなりますが、それは将来もらえる年金が個人事業主より多いためで払い損ではありません。

また、民間の年金で社会保険を上回るパフォーマンスのものはないはずです。

消費納税不要のボーナス期間

個人事業主でも法人でも2年前の課税売上が1,000万円以上であれば消費税を納税する義務があります。

納税義務のないフリーランスプログラマー(免税事業者)でも消費税は請求しているはずです。

いわゆる益税です。

この益税のメリットは売上が1,000万円に達した年の2年後まで享受できます。

法人化することで、さらに2年間益税メリットを享受できます。

個人事業から法人化しても法人としての2年前の売上はゼロだからです。

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