IT土方からの脱出

IT業界にはIT土方、デジタル土方という言葉があります。

土方とは土木や建設作業員のことですが、IT土方とデジタル土方という言葉は悪い意味で使われています。

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IT土方とは?

IT土方とはIT業界で長時間の単純作業をする「作業要員」という意味です。

デジタル土方も同じ意味で使われます。

このIT土方と呼ばれる仕事をいくらやってもプログラマーとしてのスキルも年収も上がることはありません。

なぜならIT土方に要求されるのはプログラミングやITの専門技術ではなく、長時間の単純作業だからです。

仕事内容

IT土方がやる、もしくはやらさせる仕事は以下のような技術力を要求されない内容です。

  • 画面上のボタンを何千回クリックするとプログラムがクラッシュするか回数を数えている。
  • 手順書に従って何十台ものPCにOSとアプリをインストールし続けている。
  • 自分では内容が理解できない図形をExcelで描き続けている。
  • 既存のソースコードからのコピペと試行錯誤でプログラミングしている。
  • 他人が作成した自分では内容が理解できないソースコードから詳細設計書を作成している。
  • 他人が作成したテスト手順書に従ってテスト作業をしている。
  • 他人が作成した手順書に従ってビルドやバックアップを続けている。

年収

IT業界には「商流」と呼ばれる習慣があります。

商流が上の会社は商流が下の会社からエンジニア(プログラマーやSE)を調達する仕組みになっています。

もちろん、エンジニアの年収は商流が下に行くほど下がります。

そしてIT土方と呼ばれる作業要員は商流の下の会社が提供するのです。

デスマーチとの深い関係

でもIT土方の仕事内容が単純作業なら、定時で帰れるような安定した仕事になりそうなものです。

ところが実際には「デスマーチ」と呼ばれる長時間労働とIT土方はセットになっています。

デスマーチをしている会社というのはほぼ決まっています。

そしてそうしたデスマーチ常習会社が使っている、または提供しているのがIT土方なのです。

理由は大きく2つです。

  • 安く使える
  • 人海戦術

安く使える

そうした会社の事業は当然儲かっておらず、予算がありません。

だから極限までプログラマーを買い叩きたい。

そこに前述の通り、年収の低いIT土方がマッチするわけです。

人海戦術

プロジェクトがデスマーチに陥りそうになると通常のプロマネは対策を打ちます。

  • 納期の交渉
  • 問題点の洗い出し
  • 解決のための追加予算の計算と手配
  • 解決のための必要スキルの洗い出しと相応な人材のアサイン

ところが、デスマーチ常習会社のプロマネは真逆の対策を打ちます。

  • 交渉スキルがないので納期は絶対
  • 問題点を洗い出すスキルはない
  • 解決のための予算は見積もり時に水増しした「バッファ」があるからいい
  • バッファは少ないのでとにかく安い人材をアサインする

そのため、

少ない予算で安い人材を大量投入して根性で当初の納期を絶対守るんだ!

となってしまうわけです。

そこに、

うちはxx人をご提供できますよ

とIT土方提供会社がつけこみます。

脱出せずともいずれ終わる

こうしたIT土方の仕事はやらされるほうはたまったものではありません。

もし、体を壊しても使い捨てにされるだけです。

年齢が上がると自動的に使い捨てにされます。

IT土方に要求される唯一のスキルである「若さ」がなくなるからです。

もういうわけで脱出せずとも体を壊すか高齢になればいずれは終わります。

転職かフリーランスか

体を壊したり、高齢になってから放り出されるのが嫌なら2つの選択肢があります。

  • 商流が上の会社に転職する
  • フリーランスになる

商流が上の会社に転職する

前述の商流が上になればなるほどIT土方として働かされることは少なくなります。

そのため、商流が上の転職するのが一つの方法です。

ただ、現実には商流が下の会社から上の会社に転職するのは困難です。

フリーランスになる

SES会社の社員である限り、IT土方として使われているのがわかっていても自分の意志で脱出することはできません。

なぜならSES会社は社員を顧客の事業所に常駐させている限り、安定した収入を得られるからです。

それに対し、IT土方として使われるようなプロジェクトから個人の意思で脱出できるのがフリーランスという働き方です。

フリーランスであれば会社から自分で参画するプロジェクトを選択できます。

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