個人事業主の経費

経費

プログラマーが年収を上げる1つの手段として、フリーランスになる方法があります。

フリーランスとは組織に所属しない個人事業主、または個人法人です。

IT業界ではフリーランスのプログラマーは少なくありません。

ただ、個人事業主のフリーランスだと収入は上がっても正社員より税金が高くなってしまうことがあります。

SESの経費

この記事はSESの形で仕事をしているフリーランスプログラマを前提としています。

SES契約とは

中小のソフト会社は顧客とSES契約を結び、プログラマーやSEを顧客の事業所に常駐させることがほとんどです。

SESとはSystem Engineering Serviceの略です。

SES契約は請負契約の一種なのですが、...

SESでなく自分の事務所で開発しているプログラマなら事情は大きく違うはずです。

経費と税額の関係

フリーランス(個人事業主)は会社員と違って収める税金の金額を自分で計算します。

  1. 所得 = 売上 – 経費
  2. 課税所得 = 所得 – 38万円(基礎控除) – 所得控除
  3. 税額 = 課税所得 × 税率

この式からわかることは税額を下げるためには経費か所得控除の金額を上げることです。

所得控除とは生命保険料や医療費控除で会社員でも年末調整や確定申告で申告できる控除です。

個人事業主の保険

まだ会社員プログラマーだった頃、昼休みになると保険のおばちゃんが会社にやってきました。

保険は若いうちに入ったほうがいいと執拗にすすめられました。

そして言われるまま若いうちに保険に入り、保険料を払い続けてきました。 ...

経費は売上を得るためにかかったお金で会社員は自分では申告できませんが、フリーランスは自分で経費を計算して申告します。

この経費がたくさんあればあるほど税額が減るわけです。

交通費以外に何がある?

SES(客先常駐)のフリーランスプログラマの経費って何でしょう?

顧客先に行くための交通費は経費ですね。

車で行くような顧客先なら車を経費にすればいいのですが、残念ながらIT業界の客先は交通至便な場所がほとんどです。

しかし、作業場所は顧客先ですから事務所代が不要なのはもちろん、PCも客先が用意するのが普通なので不要です。

そうすると電車代以外に何があるんでしょうか?

仕事のための資料代(書籍代)は経費、税金の計算を自分の事務所兼自宅でするので家賃の一部とPC費用を経費、などとしている場合が多いようです。

この話を聞いてPC代や一部とはいえ家賃を経費にできるなんて羨ましい、と思うとしたら甘いです。

使ってもいない経費が控除される給与所得控除

会社員は仕事のための経費を給与収入から控除することはできないのでしょうか?

会社員プログラマが個人事業主になれば経費を控除できるから会社員より得なのでしょうか?

会社員の所得は売上から経費でなく、給与収入から給与所得控除を差し引いて計算します。

  1. 所得 = 給与収入 – 給与所得控除
  2. 課税所得 = 所得 – 38万円(基礎控除) – 所得控除
  3. 税額 = 課税所得 × 税率

この給与所得控除額は給与収入に応じて決まっているため、会社員が自分で申告する必要はありません。

給与収入 給与所得控除額 計算例
180万円以下 給与収入×40%
65万円に満たない場合には65万円
年収180万円なら
控除額は72万
180万円超~360万円給与収入×30%+18万円年収300万円なら
控除額は108万円
360万円超~660万円給与収入×20%+54万円年収500万円なら
控除額は154万円
660万円超~1,000万円給与収入×10%+120万円年収700万円なら
控除額は190万円
1,000万円超~1,500万円給与収入×5%+170万円年収1,000万円なら
控除額は220万円
1,500万円超245万円年収1500万円以上は
控除額は245万円

例えば、年収500万円の会社員であれば154万円が経費として収入から控除されます。

しかし、実際に154万円の経費を使っている年収500万円の会社員プログラマがいるでしょうか?

会社員なら通常、通勤費すら会社が支払っています。

ほとんどの場合、使ってもいない経費が収入から控除されているはずです。

法人化して自分に給与を払う

個人事業主の経費は会社員の給与所得控除と違い、実際に使った金額しか計上できません。

これに納得できなれれば、個人法人を設立してそこから給料をもらう形にすれば給与所得控除は受けられます。

しかし、会社には法人税や税理士報酬などの安くない維持費がかかるため、どこで法人化するか悩むことになると思います。