客先常駐の正社員

コーディング

客先常駐とは自分の会社ではなく顧客の会社に出勤して仕事をすることです。

そう聞くと派遣社員を思い浮かべるかもしれません。

しかし、IT業界で客先常駐しているのは派遣社員だけではありません。

たしかに派遣社員は自分が登録している派遣会社には出勤せず、派遣契約をしている顧客の会社に出勤します。

実際、IT業界でも派遣契約で客先常駐する人もいます。

しかし、派遣契約ではなく請負契約で客先常駐するSES(システムエンジニアリングサービス)と呼ばれる契約が多いため、顧客の事業所で仕事をすることをIT業界では客先常駐と言っています。

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客先常駐の契約形態

IT業界での客先常駐には3種類の契約形態があります。

一般派遣特定派遣SES
客先常駐する人派遣元の派遣社員派遣元の正社員SES会社が常駐させる人
指揮命令権派遣先 派遣先SES会社
商流ストップストップ別のSES会社へ

一般派遣

IT業界以外の世間一般で「派遣」と言えばこの一般派遣(一般労働者派遣、登録型派遣)を指します。

派遣元の人材派遣会社に登録している派遣社員が客先常駐するのが一般派遣です。

派遣社員は非正規社員とも呼ばれ、人材派遣会社と雇用関係があるのは派遣先への派遣期間のみです。

つまり、派遣社員は派遣先との派遣契約が終了すると人材派遣会社との雇用関係がなくなり、当然給料はもらえなくなります。

そのような不安定な雇用にもかかわらず年収が高いわけでもありません。

一般派遣のメリットは「簡単に仕事が得られる」位です。

特定派遣

派遣元の会社の正社員が客先常駐するのが特定派遣です。

日本のソフトウエア会社は特定派遣とSESの両方を行うことがほとんどです。

つまり、正社員としてソフトウエア会社に就職すると特定派遣として客先常駐することもあれば、SESとして客先常駐することもあります。

特定派遣で常駐するかSESで常駐するかは顧客との契約によって決まります。

SES

SESは請負契約の一種ですが完成したシステムを納品するのではなく、技術者の労働力を提供する契約です。

前述の通り、ソフトウエア会社は特定派遣とSESの両方を行うことがほとんどですが、ソフトウエア会社としては特定派遣よりSESで常駐させたがります。

その理由は大きく2つです。

  • 指揮命令権がSES会社にある
  • 正社員以外を客先常駐させられる

指揮命令権がSES会社にある

特定派遣も一般派遣も指揮命令権は派遣先にあり、派遣先の指示で仕事を行います。

つまりプログラマーを派遣してしまえば、派遣元のソフトウエア会社は基本的にやることがありません。

しかし「それってソフトウエア会社と言えるの?」と誰もが思うわけです。

SESは「一応」請負契約のため、指揮命令権はSES会社(ソフトウエア会社)にあります。

常駐しているプログラマーの仕事はSES会社が指示するわけです。

実際、それができるか否かは別にしてソフトウエア会社が特定派遣でなくSESで客先常駐させたがるのは当然と言えます

正社員以外を客先常駐させられる

特定派遣では派遣元の正社員、一般派遣では派遣元の派遣社員を客先常駐させることしかできません。

それに対してSESならSES会社の正社員はもちろん、SES会社と契約しているフリーランス(個人事業主)、別のSES会社の人材も客先常駐させることができます。

たとえ顧客からたくさんの人手を要求され自社の正社員では足りなくても、別のSES会社の人材を常駐させマージンを稼ぐこともできます。

これの「人間の流れ」はIT業界では「商流」と呼ばれています。

また、フリーランスのプログラマーはほとんどこのSESという形で仕事をしています。

フリーランスのプログラマーのカウンセリング

客先常駐の正社員のメリット

一般派遣で客先常駐するのはまったくおすすめできません。

身分が派遣社員だからです(派遣社員の待遇については世間一般のイメージそのままです)。

しかし、ソフトウエア会社の正社員として特定派遣、またはSESで客先常駐するのは働く側の人間としてメリットがあります。

安定性が高い

まず正社員であることによる安定性があります。

それに加えて客先常駐をメイン業務にしているソフトウエア会社は安定経営なのです。

社員を客先常駐させてさえいれば毎月契約通りのお金が入ってくるためです。

それに対し、請負開発では開発に失敗して契約通りの納品ができなければ、お金は入ってきません(それどころか違約金を支払う場合もあります)。

自社製品開発だとさらにリスクは高まります。

手厚い教育

客先常駐メインの会社の商品はソフトウエアでなく社員です(それがいい悪いは別にして)。

しかも社員は常駐先で主に技術力を評価されます。

そのため、どこの会社もやるようなビジネスマナー等だけではなく、技術力向上のための教育も行います。

やりたいプロジェクトを選べる

会社からアサインされたプロジェクトに全力を注ぐべき、

たとえ自分の志向する技術や方向性と違っていても・・・。

まあ正社員として就職すればそれが普通だとは思いますが、客先常駐メインの会社では事情が異なる場合があります。

客先常駐でのプロジェクトとは自社ではなく顧客のプロジェクトです。

自社の正社員を意に沿わない顧客のプロジェクトに無理にアサインして離職されたら元も子もないため、社員の希望優先という会社も多いです。

簡単に有給休暇を取れる

有給休暇とは読んで字のごとく「給料が減らない休暇」です。

この有給休暇は労働基準法で定められた労働者の権利です。

しかし、有給休暇を取得しようとすると上司(会社)が嫌な顔をする、などでなかなか取得できないのが現実です。

客先常駐の正社員ならこの有給休暇を比較的簡単に取得できます。

なぜかというとソフトウエア会社と顧客の間で「月に1日は有給休暇のため客先常駐しない」などと取り決めてしまうからです。

または「月に1日は帰社日のため客先常駐しない」というソフトウエア会社もあります。

帰社日とは自社の事業所に出勤する日のことですが、実際には有給休暇を取らせる場合もあります。

好きな勤務地を選べる

ソフトウエア会社は東京都に集中しています。

または神奈川県の「東京に近い」市町村です。

では埼玉や千葉ではプログラマーができないのか?

・・・と言うとその答えが客先常駐です。

埼玉や千葉の客先に常駐するソフトウエア会社に正社員として入社するのです。

たとえ東京のソフトウエア会社でも自分の会社に出勤するのは月に1日程度です。

自分にあった客先常駐ができる会社

客先常駐という形で働くのであれば月に1度だけ出勤するような自社のことなど、別にどうでもいいのではないでしょうか。

重要なのは以下では?

  • 自分が志向する仕事ができる常駐先
  • 通勤時間が短い常駐先
  • 常駐先が支払う報酬ができるだけ自分の給料になる

今勤務している自分の会社(常駐先ではなく月1度行くか行かないかの会社のほうです)は上記の条件を満たしているでしょうか。

もし、違うならとりあえず自分にあった会社のスカウトメールを貰えるように準備しておきましょう。

しかし、実際に転職する際は自分で応募せず転職エージェントを使うのがおすすめです。

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